薔薇のような毬果*ヒマラヤスギ

ヒマラヤスギ(マツ科) 別名ヒマラヤシーダー      ⇧撮影:2011-02-25

シーダー(スギ)と呼ばれるが、実はマツの仲間。明治初期に庭園木として導入された。

⇧毬果と、いっしょに落ちていた雄花。(手前)

 この日集めたシダーローズと呼ばれる毬果。⇩小ぶりのものが多かった。リースなどを作るわけでもないのに、ついつい拾ってしまう。

 

 

初夏の頃の薄緑色の大きな卵のような若い毬果が、どうしてこんな姿になってしまうのだろう。

薔薇の花の形をした部分は松ぼっくりの先端部で、バラバラになった破片はその下の部分だと知ってなるほどと思った。そして今回落ちていた枝にその基部となる部分がついていてその構造を知る。

ロウソクを立てる大きな燭台みたい。下側からみると巨大な松ぼっくりがそのままの形で存在しているように見えるかも。

 

 

ヒマラヤスギには、シメとイカルが群れを成して訪れていた。双眼鏡で覗くと毬果をつついている。そして時々くるくると回りながら何かが落ちてくる。白っぽい蛾が飛んでいるように見えた。落ちた場所にしゃがんでみると、翼のついたヒマラヤスギの種子だった。初めて見る。鳥たちのお目当てはこれか・・・。こんなに大きな種なら一粒だけでもお腹いっぱいになりそう。いっしょに落ちていた毬果の破片を見ると、種子が納まっていたと思われるくぼみがある。

 一週間ほど前この公園のこのあたりを歩いていたら、建物の上からゴミのようなものが降ってきたことがある。見上げると高い所にある雨どいに4-5羽のイカルがいて、雨どいに積もっている物を物色しながらふりまいている。きっと落下したヒマラヤスギの種を探していたのだろう。鳥たちが雨どいの掃除をしているようにも見えておかしかった。この日は春一番が吹いて妙に暖かい日。どこからかいい声がすると思ったら、木のてっぺんで一羽のイカルがさえずっていた。

若い毬果⇧(撮影 2007-06-23)       熟して種子を作り、バラバラになるまで何年もかかるらしい。

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